サービス

宅地建物取引業者と宅地建物取引士の役割

 

宅建業法の目的とは


宅地や建物はといった不動産は人間の生活や経済活動の基盤として重要なものであるため、我が国においてはその売買や、売買・賃貸の媒介等を業として行う者、つまり宅地建物取引業者に対して宅地建物取引業法による規制をかけることとしています。

宅建業法の目的として次の内容が示されています。

第1条(目的)
この法律は、宅地建物取引業法を営む者について免許制度を実施し、その事業に対し必要な規制を行うことにより、その業務の適正な運営と宅地及び建物の取引の公正とを確保するとともに、宅地建物取引業の健全な発達を促進し、もって購入者等の利益の保護と宅地及び建物の流通の円滑化とを図ることを目的とする。

したがって我々、宅建業者は宅地建物の専門家として、取引に関する知識経験や調査能力を活用・発揮することが期待され、取引に関与するにあたり、消費者等の当事者が取引上の過誤による損害を被ることがないようにするという社会的責任を負っています。宅地建物取引士はこの宅建業者に所属し、宅地建物の取引に当たって、重要事項の説明、重要事項説明書及び契約締結後に交付する書面への記名押印等重要な職務を担当し、公正な不動産取を実現するための重要な役割を担っています。

 

空き家の放置で税金が6倍⁉

 

法改正で「管理不全空き家」が減税対象外に


不動産管理

政府は、年々増加の一途をたどる空き家がもたらす悪影響への対応として2015(平成27)年に空き家等対策の推進に関する特別措置法(以下「空き家対策法」)を施行し、この法律において、周辺に悪影響を及ぼす空き家を「特定空き家」と定めて、固定資産税等の優遇対象から除外するなどの措置を講じてきました。これでもまだ効果が十分ではなく、2030(令和12)年には「使用目的のない空き家」は470万戸に 達する見込みという現状を踏まえ、さらなる対応措置として 空き家対策法の改正に乗り出し、2023(令和5)年12月13日に改正空き家対策法が施行されました。この改正では、活用促進のための規制緩和等を盛り込む一方、「管理不全空き家」という新たな分類を設けて、固定資産税等の優遇措置か ら除外される空き家の範囲が拡大されることになりました。

 

「特定空き家」と「管理不全空き家」の違い

 

「特定空き家」とは、


空家「空き家」のうち保安や衛生、景観等の観点から周辺の生活環境に悪影響をもたらす状態にあると認められるものを指します(空き家対策法2条2項)。 たとえば、著しい破損により屋根ふき材が飛散しそう、あるいは著しい傾斜により敷地内の立木が倒壊しそうな空き家 で、それらの状態が放置されたままのものは、「特定空き家」に認定される可能性が高いでしょう。「管理不全空き家」とは、前述の「特定空き家」には至らないものの、窓や壁が破損しているなど管理が不十分な状 態で、このまま放置すれば、いずれ「特定空き家」になる可 能性がある空き家を指します(空き家対策法13条1項)。 つまり良好な状態の空き家と「特定空き家」の隙間を埋めるのが「管理不全空き家」です。「特定空き家」とは、すでに倒壊の危険などの問題が発生しており、すぐに対応しなければならない空き家といえますが、それらが起こってからの 対処では限界があるため、特定空き家になる前から対処したい意図が、今回の改正の背景にあります。

 

固定資産税等の負担はどうなる?

 

「大きな負担」に、


不動産売買固定資産税と都市計画税には「住宅用地の特例」という優遇措置があります。これは住宅の用に供する土地の税負担を、敷地の面積に応じ通常の1/6もしくは1/3に軽減する特例です。この規定の適用から除外されると、固定資産税6倍、都市計画税は3倍になるため、大きな負担となります。

空き家を所有している場合の対策は?

 

空き家を所有したままで放置することにメリットはありません。前述のとおり、固定資産税等の負担が増えることがあるほか、近隣住民に迷惑をかけ、外壁の落下や火災など により近隣の家屋や通行人に損害を与えたときは、賠償責任を負うことも考えられます。ここからは空き家を所有している場合の対応策をいくつか見ていきます。

空き家バンクに登録する

空き家バンクは、空き家の所有者と空き家を利用したい人をマッチングさせるプラットフォームです。空き家バンクは、各地方自治体が設置しているものと、国土交通 省に選定された民間業者が運営する全国版があります。 自治体によっては、空き家バンクに登録した空き家に関して補助金を交付する例もあるようです。

NPO法人などの管理活用サービスを利用する

手放す意思はないが自ら管理するのも難しい場合、空き家の管理代行サービスを行っているNPO法人等を利用することも選択肢の一つです。このようなサービスは以前から存在していましたが、改正空き家対策法では市区町村がこれらの団体を「空き家等管理活用支援法人」に指定し、所有者と活用希望者のマッチングなど業務の実施が整備されます(空き家対策法23条~28条)

空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除を利用して売却する

国土交通省の調査によれば、空き家を所有することとなった理由の半数以上が相続による取得だとされています。相続により取得した空き家は、一定の要件を満たせば、通常の不動産の売却よりも税負担が軽減されます。この特 例は相続発生後3年目の年末までに売却しなければならないため、相続した空き家につき今後の用途が見当たらないときは、放置せずに売却するのも有効な対策といえます。